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イベントレポート【前半】:働く女性のためのトークイベント#2「私らしく自信を持って働く女性は美しい」

オーダーハイヒールgauge(ゲージ)では「私らしい魅力」を持った働く女性たちをお招きし、キャリアに関するお話をうかがう「働く女性のためのトークイベント」を実施しています。2018年1月29日に行ったイベントでは、「私らしく働く」をテーマにトークセッションを行いました。「私らしさ」を武器に活躍する3名の女性に秘訣をうかがいます。その様子を前後編にわけてご紹介します。

登壇者(写真左から)

猪熊真理子
OMOYA Inc. 代表取締役社長 女子未来大学ファウンダー
東京女子大学文理学部心理学科卒業。認定心理士の資格を取得。
2007年(株)リクルートに入社。「ゼクシィ」や「Hot Pepper Beauty」などの事業で事業戦略、ブランドプロモーション戦略、マーケティングなどに携わる。
著書『「私らしさ」のつくりかた(猪熊真理子著・サンクチュアリ出版)』https://www.omoya-inc.com/

金ヶ江悦子
株式会社 Radiance 代表取締役 / トータルビューティーディレクター
2010年度ミス•インターナショナル日本代表。世界4位入賞。
特別賞として “世界で最もエレガントな人 ” に送られるミスエレガント賞を受賞した。
2016年には、ミス・インターナショナル世界大会を主宰する一般社団法人 国際文化協会 理事に就任。
著書「いるだけでなぜか視線を集める人の美しい所作のルール」(PHP研究所)を出版。
2016年には「世界の美女だけが知っている本物の綺麗を手に入れる方法」(PHP研究所)上梓。
https://www.etsukokanagae.com/

坊垣佳奈
2006年同志社大学文学部心理学専攻卒。2006年に株式会社サイバーエージェント新卒入社。新入社員のときに株式会社サイバー・バズの立ち上げに携わる。2010年にマネージャー、取締役に昇格。その後、ゲーム事業子会社2社を経て2013年、株式会社マクアケ(旧株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディング)設立と同時に取締役就任。主に大型プロジェクトのコンサルティングと広報PRを兼務しながらクラウドファンディング市場の拡大、ビジネスとしての成立に挑んでいる。
https://www.makuake.com/

私らしさの磨き方

金ヶ江悦子さん(以下、金ヶ江):皆さん、こんばんは。金ヶ江悦子と申します。私は「美」と「教育」を掛け合わせたカリキュラムで、幅広い年代の方々へ向けたセミナーや企業研修をおこなっています。メンタルや立ち居振る舞い、ファッション、ヘアメイク、健康など多角的にアプローチし、内面と外面を両立させた人材育成事業です。その他にミス・インターナショナル日本代表の育成や教育、大学生の「キャンパスコレクション」というイベントのモデルコーチをしてしています。応募してくる学生は、「何か大学生のうちに挑戦したい」とか、「何か変わるきっかけが欲しい」「自信を持ちたい」という子たちが多いので、意識としてはプロじゃない。その普通の大学生たちが、2ヶ月間、本気で自分と向き合い、なりたい自分になるために努力し、最高に輝いた姿をステージで表現します。

みんな最初は、「私にはできません」とか「あの人のほうがかわいい」とか言い訳の天才です(笑)。自分と周りを比べて、ないものねだりになってしまっているんですよね。だけど大切なのは、自分ができない理由を並べることではなくて、できない自分自身を認めてあげることとか、愛してあげることなんです。自分ができるとわかっているところは、自信もあるし認められるんです。一方、できないことや嫌いなことは目をそらしてしまいがちですよね。でも、「できないからダメ」なんじゃなくて、「ダメな自分もこれでいいんだ」って認めてあげることが大切です。人は完璧じゃないところが、むしろ美しかったり、個性だったりしますよね。ダメな自分も「ルーズなとこって自分らしいな」とか、視点を変えてあげるだけで、まず心がちょっとほっとする。私らしさの磨き方の一番のポイントは、「今の自分自身を自分が認めてあげること」だと思います。

猪熊真理子さん(以下、猪熊):こんばんは。株式会社OMOYA代表の猪熊真理子です。私は、女性の自信の形成の支援を行う中で今まで4,000名くらいの女性たちの悩みを聞いてきました。それを通して感じるのは、「私らしさ」を一言で表現するのは、自分らしく生きている人ですら難しい、ということ。なので、「私らしさ」は端的なものでないといけないという必要は全くないと思うんです。「私らしさ」は、自分が今の自分でよかったと思えているかどうか。つまり、後悔がないかどうかと、その「私らしさ」を活かして誰かの役に立つことで、自分も相手もハッピーになる生き方ができているかどうかだと思うんです。なので、さっき金ヶ江さんが言ってたように、どうやって「私らしさ」を活かすのか、はすごく重要です。

誰でも、「ありのままの自分100%」という要素を持っていますよね。生活の中で100%のうち80%以上出せてる人って、自分らしく生きていると思えるんです。だけど、自分を出せるかどうかって管みたいなもので、環境や人間関係の中で管が狭くなると自分が出せなくなってしまいます。例えば自分はこんな可能性とか、スキルとか、想いを持ってるのに、今の仕事の環境だと、100%のうちの20〜30%ぐらいしか、自分を活かせていない感じがする。するとモヤモヤして、自分らしく働けてない感じがする、とか。そういうことを回避するには、金ヶ江さんも言っていたように、まずは「ありのままの自分100%」がどういう人なのかを知ることがとっても大切なんです。そして、そのありのままの自分をどう表現していくか、100%になるべく近い状態でコミュニケーションを取っていくのか、というチャレンジで「私らしさ」を磨いていけるんじゃないでしょうか。

最初から「私らしさ」をわかってる人って、あんまりいないんです。ただ、自分の意思や行動でどうにかなることに対しては、自分のベストをとにかく尽くしたり、できることは全部やったりすることが、後悔しないためにすごく重要です。一方で、絶対晴れてほしいけど雪が降っちゃうとか、この人に変わってほしいのに、なかなか変わってもらえないという、不確定要素(自分にはどうしようもできないこと)はなるべく早く受け入れたほうが楽になります。そこでずっともがいていると、私らしくいるために使うべきエネルギーを奪われてしまいます。そういうふうに意識していると、自然と私らしい部分というのは、少しずつ見つかってくると思います。

坊垣佳奈さん(以下、坊垣):駄目なところや不得意なところが分かると、それをしなくてよくなりますよね。得意なことや、好きなことをやってるほうが、絶対いいんです。嫌いなこと、不得意なことをやってるより、得意なことのほうが絶対に成長が早いから。自分が不得意なことを同じように努力しても、得意な人と同じところには行けないんですよ。私はそう考えたときに、「私は嫌いなことが分かってるから、好きなことやれてるんだ」って気がつきました。

猪熊:最初から自信を持つというのはすごい難しいんです。自分が自信を持つときって、自分一人では絶対持てないんですよ。人と関わっていく中で、自分が認めたくないところを、それを好きだと言ってくれるとか、それを受け入れてくれるとか、自分自身を他人に信じてもらって、ようやく自分を信じられるようになっていくものなんです。この実感を繰り返していくと、嫌いなところというのは、坊垣さんみたいに、どんどんなくなっていって、自分の得意な分野で生き生きと能力を発揮できるようになるのかなと思います。

私らしさのキャリアアップ

坊垣:将来何がやりたいかって決まってなくていいと思うんです。やりたいことは無理やり決めるものじゃなくて、だんだん見つかっていって決まるときがどこかできます。やりたいことがわからない間は、決まったときに本当にやれる自分になっているための準備をしているんだって考えるといいと思います。

マネジメントをしていると、女性は「こういうライフスタイルが好き」「10年後、こういう生活していたい」とかはあるんですよね。それをできるだけ引き出して、「何がピースとして埋まっていくといいかな」とか「その中で仕事ってどういう役割を果たすんだろうね」という話をしていくと、比較的なりたい自分が見つかってきます。私はそれに合わせてポジションを提供したり、やりたいことを提供したりしていく。そうすると、みんないきいきするし、やりたいことをやっているから成果は出るし、ひがまなくなる。自分のことも、人のこともひがまなくなるから、すごくいい空気のチームが作れるんですよね。

金ヶ江:私は当時ミス・インターナショナル世界大会で「4位&ミスエレガント賞」をいただきました。だけど、帰国したら増えると思っていた仕事も、実は何もなかったんです。明確に「このために世界一になりたい」を決めておけばよかったんですけど、単純に世界一になりたい、ということしか頭になかったんですよね。それで「私、これから何をしていったらいいんだろう」って自分自身がわからなくなってしまいました。5年後、10年後、芸能という世界で売れてなかったら、自分自身って何してるんだろうって、そのときすごく考えたんです。だけど、「女性としていきいきと働いていたい」という理想はあったので、芸能のお仕事を一旦ストップし、まず社会経験をしようと思い、帰国して1カ月後には満員電車に乗って9時から5時半までOLとして働いていました。

ミス・インターナショナルにチャレンジしたときと、会社に入ったときに感じたことが全く一緒だったですね。いらないプライドをいかに捨てられるか、ということ。実は、ミス・インターナショナルで賞をいただいたのは2回目のチャレンジで、1回目は落ちたんです。1回目にチャレンジしたときは、密着取材がついたり、優勝候補!なんて言っていただいていたのでよくわからずも絶対優勝すると思ってました(苦笑)。実際は落ちてしまって、2回目チャレンジする、というときに「2回目行くのってどうだろう?ちょっとださくない?」みたいな変なプライドがあったんです。でも、いらないプライドを捨てて、自分の心に素直になってチャレンジしたら2回目には賞をいただきました。だから、世界大会から帰ったときは、もちろん気持ちは高ぶってたんですけど、「私、ミスなんです!」というよりも、自分が5年後、10年後どうしたいのかということを心に聞いて、プライドを捨てて、社会人として働き始めました。自分自身の本当のプライドはしっかりと持ちつつも、経験によって知らぬ間についてしまったプライドを捨てれる勇気というのは、私自身はキャリアの中で必要だったかなと感じます。

それまでは芸能のお仕事をずっとしてたので、「おもてに出たい」という精神が強かったんです。でも、今はそこへの欲が全くなくて。自分が出たいよりも、誰か周りの人を応援し、その人が自分らしく輝くきっかけを作ること、心から喜んでいただくことが自分自身の幸せだったり喜びに繋がるなと、感じています。そういった立場に徹しようと思った瞬間に、おもての仕事が来たりするので不思議ですよね。だから意外と、欲だとかプライドを捨てる勇気が、新たな一歩を生んでくれたり、チャンスが巡ってきたりするものですね。

坊垣:女性って母性があるからそういう生き方が向いてると思うんです。私は、男性も女性もマネジメントするんですけど、男性のほうが明らかに競争心が高くて、出世欲が強い。一方で、女性って本質的に自分が人の役に立ててるかどうか、自分の役割がちゃんとあって、それが認められているかどうかとかがすごく大事だと思うんですよね。

猪熊母性研究という、心理学的な母性性と父性性の研究をしているんですが、女性にも男性にも母性も父性もあって、その割合が人によって違うんですね。3:7の人もいれば、2:8の人もいる。父性的な成長欲求というのは、垂直な成長欲求で、上にあがりたい、給料上げたい、という成長欲求が働きます。それに対して、母性の成長欲求は水平なんです。水平ってどういうことかというと、自分が役に立てる場所を見つけて、その場所で花を咲かせたい。だから、私らしく働くって、自分らしい場所をまず見つける作業というのがあって、見つけたらそこで踏ん張って、そこで土壌を耕して、大きな花を咲かせていくという、母性性が強い人はそのほうが向いています。でも同じ女性でも、父性性の強い人もいます。だからそういう違いを理解することによって、こうじゃなきゃいけないという正解はないので、自分の配分を見つけることが大切ですね。

坊垣:時代的には、女性が活躍する、ともすると管理職に上がっていくことを求められちゃうんですけど、それだけだと危ないなと思っています。今の話みたいに母性と父性の割合がそれぞれ違うから、その人の嗜好性に合わせた場所を提供しないといけないですね。

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